子供が欲しい気持ちは大切だが、そればかりを思いつめて、プレッシャーにしないと言うことを頭に入れておこう。
男性側にしても、女性の排卵日に合わせて義務的に性交を強要されるのは、心理的な負担が大きいはずである。
他項でも述べたように、不妊治療をあきらめた途端に妊娠するケースだってあるのだから、気持ちをおおらかに持ってリラックスして不妊治療に臨もう。
また、子供ができない場合には、どうしても夫婦生活を否定的にとらえがちなのだが、夫婦ふたりの絆を深くして、子供がいなくても豊かで幸福な人生を送れるような発想の転換も必要なのだろう。
不妊症には、他項で述べたようにいろいろな原因があり、そのうえ、ひとつだけでなく、いくつかの原因が重なっている場合がある。したがって、治療を受ける前には、原則として、男女ともにスクリーニングと呼ばれるいくつかの検査を行なう。
不妊症の検査の特徴として、女性の場合は月経周期に合わせて検査を進める必要がある。低温期に行うべき検査もあれば、高温期でなければできない検査もある。そのため、スクリーニング検査が終わるまでに数ヶ月かかることがある。
しかし、男性側が行うスクリーニング検査は比較的簡単にできるものが多く、痛みもないので、まず最初に男性側から検査するといい。
女性の場合、男性の精子と違って卵子をじかに採取して調べることができない。また、原因が卵子自体の問題だけでないので、検査は男性よりも複雑になってくる。月経周期と合わせてやるために時間がかかるうえ、痛みが伴うものもある。
基礎体温表に記録して、排卵の有無を調べる。体温表は少なくとも2~3ヶ月以上、正確に記録しなくてはならない。
この検査で、無排卵や黄体機能不全がわかります。また、今後の検査の計画を立てるためにも、月経周期をきちんと把握しておくことが大切。
子宮頚管粘液は、子宮の入り口の子宮頚管腺からエストロゲンの分泌に比例して、分泌される粘液である。エストロゲンの増える排卵期は粘液の量も増え、透明性が増して、粘り気が減少する。この粘液を採取して調べるもので、簡単で痛みのない検査である。
排卵の予測に一番確実な方法である。排卵が近づくと、成熟した卵胞は20mmぐらいの大きさになり、排卵後は縮小していくのが、経膣超音波検査でわかる。また、子宮内膜もエストロゲンの影響を受けて厚くなることがわかる。
排卵に重要なホルモンは、卵胞刺激ホルモンと黄体化ホルモン、エストロゲン、プロゲステロン、ゴナドトロピン、プロラクチンです。そのほか、甲状腺ホルモン、副腎皮質ホルモンの分泌も調べる。
排卵前の低温期に行う。子宮口からレントゲンに映る造影剤を子宮に入れる。透視といって、別室のモニターで造影剤の流れを観察する。この検査では、子宮内腔の形や卵管の通り具合、卵管や卵巣の癒着の有無などを調べる。
子宮内に炭酸ガスを通して、卵管からお腹のなかに排出されるガスの音と、注入したガスの圧力を測定して、卵管の通過性を見る検査。行う時期は、基礎体温低温期。
男性側の精子を観察するだけでなく、女性側の頸管粘液との相性も調べることができる。お互いなんの問題もないのに妊娠できないという場合に、精液と頸管粘液との相性の悪さということがあるからである。
排卵日の朝、性交後に来院してもらい、膣の中、子宮の入り口より体液を採取して、それぞれの液中での精子の状態を観察する。「子宮の入り口の体液の中に運動性のある精子がいれば、相性は大丈夫」ということになっている。
子宮の中を見るのが子宮鏡で、お腹の中をみるのが腹腔鏡である、最近では、卵管鏡といって細いファイバースコープで、卵管の仲を見ることもできるようになったので、この内視鏡を組み合わせて子宮と卵管を内側からと外側から観察することが可能である。
基礎体温の高温期に子宮内膜の一部を採取し、子宮内膜が女性ホルモンに十分反応しているか調べる。同時に子宮内膜に、結核などの病変がないかも調べる、がんの検査と同じことをするので、ごく稀にがんが発見されることが。
結核の検査のために行う。昔に比べて子宮内膜や卵管の結核は少なく、そのための不妊は稀だが、最近再び増加の兆しがあるようなので油断はできない。
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