更年期障害で現れやすい症状の中でも、「ほてり」や「のぼせ」、動悸などの血管運動神経系の障害や、頭痛・目まい・不眠・イライラなどの精神神経系障害は、更年期の女性に最も多く見られる訴えである。
こういう「不定愁訴」は、ひとつだけでなく、いくつも重ねて現れたり、いろいろな症状が入れ替わり立ち替わりで現れたりするので、非常にやっかいである。
しかしホルモン補充療法は、ここで上げたような症状に大変劇的な効果を発揮する。ホルモン補充療法を受けた多くの女性が「あんなに苦しかったのが嘘みたい」という感想を持つようだ。
不定愁訴の症状はさまざまあるので、もし症状ひとつひとつに対してそれぞれを薬で治療しようとすると何種類もの薬を必要とするが、ホルモン補充療法だと、これらの症状を引き起こす根本の原因である女性ホルモンの減少を補う。したがって、ひとつの治療法だけで効果を得ることができる。
また、短期間で効果が得られるのも大きな特徴である。「ほてり」・「のぼせ」・頭痛・目まいなどなら、3ヶ月程度の治療で8割近い人に効果があったという報告がある。
現在更年期障害のの治療法として、最も注目されている療法。HRTとは、Hormone Replacement
Theraphy の略で、即効性があり、のぼせや冷や汗、動悸などの症状が見事に消えると評判。
ホルモン補充療法は、うつ感や不眠などの精神面にもプラスの効果をもたらしてくれる。
もともとエストロゲンには、気分を明るくしたり和やかにしたりする作用があるので、ホルモン補充療法を実施した女性は「気分が明るくなった」「よく眠れるようになった」と言う感想を覚えるようである。
しかしこれは、エストロゲンの直接の作用だけでなく、つらい症状が改善された気分的なものでもある。
というのも、ホルモン補充療法を受けた人全員が不眠や打つから解放されたかと言うとそうでもないからだ。
実際、うつ感や不眠といった、精神神経系の症状は、エストロゲンの分泌低下の影響で起こっているのか、それとも本人が抱えている悩み事や落ち込みによるものなのか、区別がつきにくい場合が多い。
だから、ホルモン補充療法で効果がなかった人には向精神薬などを併用することもある。また、環境的な要因や心理的要因が精神神経系の障害を重くしていると考えられる場合は、薬だけでなく、カウンセリングなどの心理療法を並行して行っている。
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