充実した生活を送るために
男女ともに寿命が延びて、子育てが終わった後の時間がずいぶん長くなっている。更年期は、今まで子供中心、家族中心だった生活を、自分のために多くの時間を使う生活に切り替えていくための準備期間でもある。
いかに今後の生活を充実させるかは自分次第。自分がどんな夢を持っていたのかを思い出し、再びそれを実現させるために時間とお金を使ってみるのもいいだろうし、社会参加のためにボランティア活動を始めてみるのも良い。自分に合ったものを上手に生活の中に取り入れてみよう。
しかし、なんといっても体の変調期である更年期、無理は禁物。疲れたと思ったときは素直に休養をとり、何もする気が起きない時は何もしなくていいのである。手を抜けるところはうまく手を抜いて、常に余裕を持ち、マイペースで進んでいけるようにすることも必要である。
更年期の症状の現れ方に個人差があるのは、体質をあるが、それ以上に性格や環境、精神的ストレスが大きくかかわっている。
閉経の受け取り方ひとつとっても「わずらわしい月経がなくなってせいせいした」と受け取る人もいれば「もう女性でなくなってしまう」「これで私も老人だ」と受け取る人もいる。また、自分の体の不安定さと同時に、更年期は子供の結婚や夫の定年、親の病気、経済的な負担などの問題が重なりやすく、心が揺れてストレスが溜まりやすい時期でもある。
こうした更年期の心の揺れが、場合によっては更年期の症状をひどくする引き金になる。一般には、神経質・内向的・几帳面・物事にこだわる・情緒不安定気味。依存心が強い、などの人ほど、そうなりやすいので注意すること。
更年期を上手に乗り切るには、まずは心の健康に気を配ることが大事である。
「知らない」ことについて、人間は不安を抱き、臆病になったり用心したりするもの。だから。更年期についての正しい知識を持つことが、余計な不安をもたずにすむことにもなるのである。
例えば、どんな時期にどういう症状が出るのか、おおよそのことを知っていて心構えがあるのでとないのでは実際にかかったときのショックが違うのである。
また、更年期になるしくみや治療のことなど、多少の医学的知識があれば、受診の際、医師の言うことを理解しやすくなり、むやみに不安に陥ることもない。身近に経験者がいれば、その人たちの話を聞いてみるのも参考になる。
よく、「仕事をしている人よりも専業主婦のほうが更年期障害になりやすい」とか、「出産しなかった人が症状が重い」「更年期障害は気のもちようならなくてすむ」というようなことをよく聞くけれど、これらはすべて誤解である。こういう間違った思い込みのために気分を暗くしてしまうことのないように、正しい知識は必要である。
そしてその知識を自分で理解するだけでなく、家族にもわかってもらうことが大切である。
女性の多くは、更年期前後から肥満の問題が出てくる。その最大の原因は、基礎代謝量(なにも活動しなくても消費されるエネルギー)の減少と食べすぎである。基礎代謝量が落ちたのに、若い時と同じように食べていたのでは、当然肥満になる。
肥満は単に美容上の問題だけではなく、高血圧や高脂血症、糖尿病などの生活習慣病の原因になる。また、下半身に負担がかかって静脈瘤になったり、腰椎や膝を痛める原因にもなる。
さらに更年期以降は、コレステロールが増えやすい状態になっているので食べるものにも気をつけよう。
運送は更年期を上手に乗り切り、その後の健康的な生活のためにもとても効果的だといわれている。
まず、定期的な運動によって、とり過ぎたカロリーを消費することができ、基礎代謝量の減少を抑えることができる。また、運動をすると、血中にエンドルフィンというホルモンが増え、このホルモンがうつや不安などの気分の改善の効果があると考えられている。
健康のために特に効果があるのが、有酸素運動と言われるものである。個人個人の体力に合わせて無理のない生活を送ろう。
更年期は、家庭内の人間関係が大きく変わったり、自分の老いが見えてくる時期でもある。なんとなく心が落ち着かない、自分の人生はこれでよかったのかと思えてくる孤独感が強くなったと言う人も多い。
そんな時は、とりあえず誰かに悩みを話してみよう。特に同じ年頃の女性なら、同じような不安を持っていたり、心身に現れる不定愁訴についても理解できて共感しやすいであろう。そして、自分だけがつらいんじゃないのだと思うことで、かなり気が楽になったりするものである。
なかには、親しい友達がいないというひともいるであろう。そのときは、この辺で新しい友達をつくってみるのもいいのではないか。今後の人生に広がりをつけることができる。最近は、地区の保健所などが主催する更年期の女性のための講座があるから、そういったものに参加してみるのも良い。
心がけ次第で新しい友達を作る機会はいっぱいある。
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