ダイエットの前に

ダイエットの前にについて

 間違ったダイエットを何度も繰り返した体は、どんどん痩せにくい体になっていく。またまだ成長期の若い女性の無理なダイエットは、ホルモンに影響を与え、女性としての機能まで危うくして、その後の人生に影響を与えることも。
 痩せていることだけが美しいのではなく、健康であることが美しいのだという意識を持ってダイエットに臨もう。

太るメカニズム

 消費するカロリーに比べて摂取するカロリーが多ければ、体はこれを脂肪細胞に運んで体脂肪として蓄える。そして、この蓄えた量が過剰になると体は太った状態になるのである。

 重要なのが、脂肪細胞という、脂肪を蓄える細胞の働きである。皮下や内臓周辺に多く、体脂肪を蓄えるタンク(油滴)をひとつの細胞につきひとつずつ持っている。脂肪細胞の数は思春期までにほぼ決まり、病的な肥満でない限りはそこから増えない。
 脂肪細胞が増えないのになぜ太ってしまうのか? それは、脂肪細胞は伸縮自在で、油滴(体脂肪を蓄えるタンクのこと)にいくらでも脂肪を詰め込むことができるから。このようにして肥大した脂肪細胞がにっくき肥満のもとというわけ。
 しかし、もともと体脂肪は、体のエネルギーの供給源であったり、体の保温や内臓の保護など、大切な役割がある。また、女性は体脂肪が17%以下になると、正常な月経機能が維持されない可能性もある、体脂肪は、健康のためにある程度は必要なものだということを忘れないこと。

標準体重

 自分が太っているのか痩せているのかを考える時、つい目安にしてしまうのが標準体重ではないだろうか? 
 自分の標準体重を知る方法として、日本肥満学会のBMI指数というのがある。これは、身長と体重のバランス比から肥満度を割り出す方法で、
  
  身長(m) ×身長(m)×22=標準体重

 とする。そして、自分の体重がm標準体重より10%以上20%未満だと肥満気味、20%以上だと肥満、10%以上少ないと痩せすぎということになる。
 しかし、骨や筋肉が丈夫な人は体重が標準体重より多い、標準体重でも体脂肪が少ないわけではない、ということがわかっているので標準体重だけで肥満度を判断するのは危険である。

最近の肥満の定義

 最近の肥満の定義は「体に脂肪が蓄積されすぎて。オーバーウェイトになった状態」となっている。だから本当に太っているかどうかは、体重に占める体脂肪の割合、つまり体脂肪率で決まる。体脂肪率については別項にて。
 体脂肪率を測定する方法はいろいろあるが、自分でも簡単にできる市販の体脂肪計を使うのが良い。

体脂肪率

 適正範囲は30歳未満の男性が14~20%、30歳以上の男性が17~23%。30歳未満の女性が17~24%、30歳以上の女性は20~27% 。
 
 一般に体脂肪率が、男性で25%、女性で30%を超えると肥満と判定する。そうなると、体脂肪率を減らす努力が必要である。

体脂肪のうちわけ

 体脂肪とひと口にいっても、実はその溜まる場所によって2種類に分けられる。ひとつは皮下に蓄えられる皮下脂肪と、もうひとつは内蔵に蓄えられる内臓脂肪である。

 一般に洋梨形と呼ばれる肥満体型は、お尻や太ももに体脂肪がつくタイプで、この脂肪は皮下脂肪。りんご形と呼ばれる肥満体型は、腹部に脂肪が目立つタイプで、これが内臓脂肪タイプ。
 なぜこういったタイプ分けをするかと言えば、それは、皮下脂肪と内臓脂肪には大きな差があるから。
 皮下脂肪は、溜めた脂肪をゆっくり代謝してじわじわ出す習性がある。反対に内臓脂肪は、溜めた脂肪を代謝するスピードが早く、一気に出すのである。

脂肪→生活習慣病

 脂肪が一気に出てくると、心臓や肝臓の働きに負担がかかり、生活習慣病を招きやすいといわれている。
 通常は内臓脂肪よりも皮下脂肪のほうが多いのだが、加齢につれて内臓脂肪量がだんだん増えて、60代では完全に内臓脂肪のほうが上回る。
 また、若くても甘いものが好きな人や、運動不足の人は内臓脂肪型肥満になりやすいといわれているので注意が必要である。

体脂肪と筋肉

 痩せようと思ったとき、食事の量を制限することを誰もが考える。確かに摂取するカロリーを抑えると、それまで蓄積されていたエネルギーが消費されることになるので体重は減る。しかし、外からの栄養補給が少なくなると、体脂肪だけでなく大事な筋肉までなくしてしまうのだ。
 体の中で最もエネルギーを消費するのが筋肉である。そのため筋肉が減ってしまえば、エネルギーの消費量が落ちて、体脂肪が減りにくい体になってしまう。

リバウンド

 無理なダイエットでエネルギーが常に不足している状態にさらされると体は、防衛本能により、体脂肪を溜め込みやすくなる、これでリバウンド(ダイエットの反動で過食してしまい、体重がダイエット前以上に戻ってしまうこと)をした場合、その体重の増加分はすべて体脂肪になり、体脂肪率はますます高くなってしまう。
 こうならないためには、食事制限だけで痩せようと思わないこと。「体重を減らすより体脂肪を減らす」と考えて、食事に気をつけながら運動を続けるようにしよう。
 運動で体脂肪を燃やしながら筋肉をつけ、さらに食事に気をつけることで余分な体脂肪をつけないようにする。これこそが、リバウンドなしの健康的な痩せ方である。

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