肩こりとは医学的な病名ではない。肩がだるい、重い、こわばるなどの異常感を持つ状態をいい、肩の筋肉の使いすぎや精神的緊張、他の病気の一症状として現れる肩こりなど、いろいろな原因が考えられる。中でも多いのが、運動不足からくる筋力低下による筋肉疲労や、寒さや精神的緊張からくる血液循環の悪さが原因となる場合である。
重い頭を乗せている首や、体重の8分の1もある重さの腕をぶら下げている肩の筋肉は、運動範囲も広く、ただでさえ筋肉の疲労が起こりやすい部分である。筋肉が疲労すると、筋肉を構成する筋繊維が緊張してふくらみ、その結果筋繊維の中の血液が圧迫されてうっ血が起こる。本来は筋肉中にできた乳酸などの疲労物質を血液が運び去ってくれるはずなのに、この状態が続くと、そこに溜まってしまい、こりが起きる。
肩こりの9割はこうした筋肉疲労が原因だが、中には病気が原因で起こる肩こりもあるので注意すること。しかし、検査の結果病気が発見されずに、単なる筋肉疲労による肩こりであるのなら、日常生活の中で予防したり、軽減したりすることができる。その日のこりはその日のうちに解消して重症にしないことが肩こり解消のポイント。
長い時間同じ姿勢を続けていると、肩の周辺の筋肉が同じ状態のまま緊張するために、新しいエネルギーである血液が筋肉に送られなくなり、疲労物質など老廃物が溜まる。そして、同じ姿勢を続けている限りこの老廃物は溜まり続け、痛みやこりなどを起こさせる。特にデスクワークなどをしているときは、知らないうちに前かがみになって、首から肩の筋肉に大きな負担がかかる。
また、どんな姿勢であれ、頭が首の中心より外れた位置にあると首の筋肉に負担がかかるため、肩こり防止には常に首が頭の中心になるような姿勢を心がけることが大切。そして、意識して姿勢を変えたり、肩をまわしたりするなどして、血行を促すようにすること。
緊張しているときは、意外と体に力が入っているもの。まさしく「肩に力が入っている」状態。この緊張状態が続くと、筋肉や血管が収縮してうっ血し、こりにつながるのである。同様に精神的なストレスにさらされている場合も、知らずに肩に力が入っている。
また、肥満・やせすぎの人も肩こりになりやすいといえる。肥満体型の人は、腕が人より重いのでそれだけ肩に負担がかかり、やせすぎの場合は反対に全体の筋力がダウンしているために肩にかかる負担が増えるのである。
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