便通は、1日1回あるのが普通だが、2日に1回でも1日に2回でも、その人にとって不快な感じがしないのなら正常である。便秘とは、この健康なときの便通に比べて、排便の回数が少なくなり、硬くて出にくくなった状態のことをいう。圧倒的に女性に多く、これがもとで肌荒れや吐き気などを訴える人もいるのである。
便秘には原因がはっきりした器質性便秘と、はっきりした原因がないのに慢性の便秘を起こす機能性便秘がある。
器質性便秘は、大腸に癒着や炎症があって便の通りが悪くなるなど、腸に原因があって起こるもので、これは病院での治療が必要である。
しかし便秘で悩んでいる人の大半は、日常生活の工夫で治せる機能性便秘である。これは、さらにけいれん性、弛緩性、直腸性の3つのタイプに分かれる。
けいれん性便秘は主として若い人に多く、腸のぜん動運動が強すぎてけいれんを起こし、腸のくびれた部分を便が通り抜けられずに起こるもの。弛緩性の便秘は高齢者に多く、腸のぜん動運動が弱いために便を押し出しにくくなって便秘になる。直腸性は、直腸の反応が鈍いために、便意が起こりにくく便をためてしまう。
便秘解消の第一歩は、自分がどのタイプの便秘かを知り、自分にあった解消方法を選ぶことである。
便秘にならないようにするには、何よりも排便の習慣をきちんとつけること。朝食後は便意を感じやすい大切な時、なるべくこの時を逃さないようにすること。便意があってもなくても一定時間トイレに座るようにすると排便の習慣がつくように。
また、便意は我慢しないこと。忙しい、公衆トイレだと恥ずかしいなどで便意をたびたび我慢していると、直腸性の便秘に発展していくので注意すること。
便は、食べたものが消化され、カスとなって出てくるもの。だから、何も食べなければ便は出ない。ダイエットなどで過度の食事制限をしている人が便秘になりやすいのは当たり前の話。
便秘解消のための食事は、繊維質の豊富なものを3食きちんと食べるのが基本。食物繊維は消化・吸収されないので便の量を増やし、腸のぜん動運動を活発にしてくれるものである。
水分の不足でも、便が硬くなるために便秘が起こる。むくみが気になるからと水分をとらない人がいるけれど、それなら水分より塩分を制限しましょう。ずいぶんはたっぷり摂ること。特に、朝起き抜けに1杯の水を飲むと、腸が刺激されて便意が起こりやすくなるのである。
便秘薬には、腸に刺激を与えて排便を誘う刺激性のものと、便に水を含ませて量を増やすことで排便を促す膨潤性のものだが、これには習慣化しやすいというデメリットがある。
けいれん性の便秘の人が便秘薬を飲むと下痢を起こして症状がさらに悪化する、妊婦が飲むと早産につながる場合がある、などの点も問題がある。特に妊娠中は便秘になりやすいのでつらいところだが、勝手に市販の薬を飲むのはタブーである。
まずは薬に頼る生活を改めて、腹部のマッサージをする。軽い運動をするなどして、腸の動きを整えるようにしよう。
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