胃潰瘍・十二指腸潰瘍ともに、その特徴的な症状は、上腹部(みぞおちのあたり)の痛みである。食後2~3時間経った頃に起こるのが胃潰瘍で、6~7時間経ってお腹がすいた頃に起こるのが十二指腸潰瘍。このときにどちらのケースでも、水の一杯でも口に入れておくと痛みがかなり和らぐという特徴もある。
これら以外に、振動の激しい乗り物に乗ったときにも痛みが置きやすいといわれている。更に、胸やけや便秘などのほか、病気が進むと嘔吐などもしばしば起こる。でも食欲は思ったほどなくならず、体重の減少もない。
しかし放置しておくと、胃内における大出血や胃穿孔(いせんこう。胃に穴が開いてしまうこと)などが起こり、生命の危機を招くこともあるので早い治療を必要とする。
胃・十二指腸潰瘍は、できる部位によって、発症しやすい年齢や病態が違う。
十二指腸潰瘍の場合は、ほとんどが十二指腸の入り口にできる。胃の幽門部分にできる潰瘍と似ていて胃液の分泌が多いために起こる。若い人に多い。
胃・十二指腸潰瘍は、胃液の中のたんぱく質分解酵素であるペプシンやその働きを強める塩酸が自分の胃や十二指腸の粘膜を消化して、傷つけてしまう病気のことをいう。潰瘍の深さは、粘膜下層までの浅いものから筋肉層や奨膜に達するものまである。潰瘍発生の原因は、食生活・薬物の多用などいろいろな要素があるが、さいきんではストレスが大きな原因になることがよく知られている。
胃や腸などの消化器は、もともと心と密接な関係がある臓器である。潰瘍などの病変がなくても、緊張したときは胃がキリキリと痛むし、心配事があると食欲がなくなったりした経験はないだろうか?
人間の体はストレスを感じたとき、心臓や頭、筋肉など、危険に反応する部分に血液が集まるようにできている。そのため胃などの消化器官には血が集まりにくくなる。この状態がたびたび起こると、胃壁を保護する作用がうまく機能しなくなり、胃液が胃壁を溶かしていく。胃酸分泌に作用している自律神経にも刺激が働き、更に胃液の分泌を高めてしまう。
こういった結果、胃や十二指腸に潰瘍ができてしまうのである。
最近では、病気の度合いや部位に応じた潰瘍治療薬が多数開発され、食事療法と薬を服用するだけでもこの病気は治るようになってきている。しかし、病気の原因が精神的なストレスにある場合は、一度治っても必ずと言ってよいほど再発するので注意すること。
胃・十二指腸潰瘍は言ってみれば心の悲鳴が目に見える形で現れたもの。完全に治すためには、心に負担のかかっている今の生活環境を変えてあげなくてはならない。それを無視して薬だけを飲んでいてもなかなか快方に向かわないだろう。そしてまた別の心身症を引き起こさないとも限らない。
胃・十二指腸潰瘍の完治のためには、精神的・肉体的に安定した日常生活と、食事療法、薬物療法がうまく組み合わされることが大切である。
胃・十二指腸潰瘍は、発症しやすい年齢や病態が違う。
まず、胃の入り口に近いところにできる潰瘍は、胃液の少ないお年寄りに多い。胃液が少ないもののバリアとなる胃粘膜も弱いことから、潰瘍ができてしまう。
胃の体部にできる潰瘍はああああ、胃液の分泌には問題がないが、食べ物が胃内に長くとどまるせいで、胃液の影響を粘膜が長時間受けるために潰瘍ができる。
胃の出口である幽門に近い部分にできる潰瘍は、胃液の分泌が多すぎて、粘膜が胃壁を守りきれずに起こるもの。これらは主として若い人に多い。
この病気にかかる人は、休日も出勤したり、家でも仕事のことが頭から離れないうような、責任感が強くて気分転換の下手なタイプの人が多い。自分の性格はなかなか変えられないけれど、病気をチャンスだと思い、もう一度自分の行動を振り返り、うまい気分転換の方法を見つけることも大事なことである
Ⅰ 過食をしないこと
Ⅱ 野菜を多めにとろう。ただし、繊維の多いものや硬いものは避け、よく煮込んで柔らかい料理にして食べる。
Ⅲ コーヒー、炭酸飲料、香辛料などの刺激物、塩辛いもの、すっぱいものは胃を刺激するので避けること。
Ⅳ 主食は柔らかめのご飯やうどんにして、消化の悪い肉よりも白身の魚をメインのおかずにする。
Ⅴ 煮る・蒸す・焼くなどで火を通したものを食べるようにして、生ものや冷たすぎるものもやめよう。
Ⅵ 禁酒禁煙が原則。しかし、やめることで逆にストレスが溜まる場合は、たまにビールをコップに1杯、タバコは食後の1本にとどめるなど節制すること。
Ⅶ 毎日同じ時間に規則的に食事を取るように。
Ⅷ 牛乳は潰瘍にいい飲み物なので、積極的に取るようにしよう。
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