人間の体にはさまざまな異物が入り込んでくるけれど、抗体というたんぱく質の一種がつくられることで、異物を排除しようという動きがある。これが、我々の体を守っている免疫系という自己防衛システムである。しかし、この異物に対して激しく抵抗するあまり、かえって体にとって不都合な反応をしてしまうことがある。
たとえば、ホコリやダニに反応して起こる喘息や、特定の食べ物に対して起こるじんま疹や皮膚炎などがあてはまる。こういう病気を総称してアレルギーと呼んでいるが、花粉症もこのアレルギーの一種である。
花粉が入り込んだ体内には、IgEと言う抗体ができる。花粉に接するたびにこのIgE抗体はつくられ、全身にまんべんなくIgE抗体が行き渡って過剰になると、次に新たな花粉が侵入してきたときに、肥満細胞を刺激して、その結果、肥満細胞からヒスタミンなどの化学物質が放出される。
この科学伝達物質が、神経や血管を刺激することで粘液の分泌が促進されたり、粘膜がかゆくなったりという症状が起こるわけである。
代表的な症状は、くしゃみ、鼻水、目のかゆみ。ひどいときは微熱が出たり頭痛がしたりする人もいる。
花粉症のメカニズムから言うと、体内でIgE抗体がつくられやすい人が花粉症になりやすいのだが、これは遺伝的要素が多いとされている。子供の頃喘息やアトピー性皮膚炎だった人、家族に花粉症の人がいる人などが該当する。
また、IgE抗体は徐々につくられていくから、発病までにはある程度の期間が必要である。そのせいで、20~30代での発症が多いとされている。
更に過剰なストレスにさらされている人は、自己免疫システムが狂いやすくなり、アレルギーが起きやすくなるのである。
○昼の12時から午後3時
1日の中で、最も湿度の低い時間帯なので、花粉が飛びやすい。
○雨の翌日の晴天の日
湿度が80%以上になると花粉は飛ばず、その分湿度の低いときにまとめて飛ぶ。
○天気が良く風の強い日
花粉がサラサラした状態になるので、花粉が風に乗って遠くまで飛びやすくなる。
花粉症の人が少しでも症状を軽くしたいと思ったら、花粉をなるべく吸い込まないようにすることである。外出するときには、眼鏡やマスク、帽子などを活用して、目や鼻、口などの粘膜を守るようにしよう。外から帰ったときには、洋服などから花粉をよく払い落として部屋に入り、顔や手を洗ってうがいをする。
また、花粉が多い日には、なるべく戸外にいる時間を少なくする、洗濯物やふとんは外に干さずに窓越しにする、もし外に干しても花粉をよく払い落としてから放り込む、窓は開けないなどの自衛策を講じること。
室内では空気清浄機を使用すれば、室内に舞っている花粉を取り除ける。更に床に落ちた花粉は掃除機でよく吸い取ること。
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